文献詳細
文献概要
症例
失神発作で発症した第2頸神経神経鞘腫の1例
著者: 長澤史朗1 大槻宏和1
所属機関: 1大阪府済生会中津病院脳神経外科
ページ範囲:P.589 - P.593
文献購入ページに移動I.はじめに
椎骨動脈を外側から絞扼して椎骨脳底動脈循環不全をきたす疾患には,椎体骨蕀,頭蓋—上位頸椎奇形,リウマチ性関節炎,外傷,fibrous bandなどが知られており7).また環椎軸椎関節部の運動の特異性に由来するいわゆるbow hunter's strokeも近年関心を集めている5,8,10-14).しかしながら椎骨脳底動脈循環不全症状で発症する椎骨動脈近傍腫瘍は著しく少ない2,3,6,7,9).
今回われわれは頭部回旋運動時に椎骨動脈が閉塞し,これにより椎骨脳底動脈循環不全症状で発症した第2頸神経神経鞘腫の症例を経験した.術前の血行動態や術中のドプラー血流測定の有用性など興味深い症例であったので報告する.
椎骨動脈を外側から絞扼して椎骨脳底動脈循環不全をきたす疾患には,椎体骨蕀,頭蓋—上位頸椎奇形,リウマチ性関節炎,外傷,fibrous bandなどが知られており7).また環椎軸椎関節部の運動の特異性に由来するいわゆるbow hunter's strokeも近年関心を集めている5,8,10-14).しかしながら椎骨脳底動脈循環不全症状で発症する椎骨動脈近傍腫瘍は著しく少ない2,3,6,7,9).
今回われわれは頭部回旋運動時に椎骨動脈が閉塞し,これにより椎骨脳底動脈循環不全症状で発症した第2頸神経神経鞘腫の症例を経験した.術前の血行動態や術中のドプラー血流測定の有用性など興味深い症例であったので報告する.
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