文献詳細
文献概要
研究
圧迫による脳障害に関する基礎的研究—脳循環と微小血管構築の変化
著者: 佐久田治1 六川二郎1
所属機関: 1琉球大学医学部脳神経外科
ページ範囲:P.625 - P.631
文献購入ページに移動I.はじめに
頭蓋内でmass lesionにより頭蓋内圧が上昇する場合,脳血流は局所的にもまた全体的にも減少すること,またこの減少がいわゆるautoregulationの下限より高い灌流圧で起こることが報告されている2,5,6,9).この現象に頭蓋内圧上昇とともに微小血管構築の障害が関与することが推測されている5,9).しかし,圧迫に伴う脳の変形により微小血管構築がいかに変化するかについては未だ明らかではない.
私どもは,硬膜外金属球挿入によるネコ脳圧迫モデルを作製し,圧迫による脳組織の経時的変化について既に報告したが),今回は同モデルにおける脳循環動態と微小血管構築の変化について検討したので報告する.
頭蓋内でmass lesionにより頭蓋内圧が上昇する場合,脳血流は局所的にもまた全体的にも減少すること,またこの減少がいわゆるautoregulationの下限より高い灌流圧で起こることが報告されている2,5,6,9).この現象に頭蓋内圧上昇とともに微小血管構築の障害が関与することが推測されている5,9).しかし,圧迫に伴う脳の変形により微小血管構築がいかに変化するかについては未だ明らかではない.
私どもは,硬膜外金属球挿入によるネコ脳圧迫モデルを作製し,圧迫による脳組織の経時的変化について既に報告したが),今回は同モデルにおける脳循環動態と微小血管構築の変化について検討したので報告する.
掲載誌情報