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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科19巻7号

1991年07月発行

文献概要

研究

SLEに合併した脳動脈瘤症例3例の臨床病理学的検討

著者: 川俣貴一1 加川瑞夫1 久保長生1 竹下幹彦1 氏家弘1 佐藤和栄1 井沢正博1

所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科

ページ範囲:P.633 - P.639

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I.はじめに
 Systemic lupus erythematosus(SLE)は,免疫学的異常を背景に多臓器障害を起こす慢性炎症性疾患であり,3-20%の症例で脳血管障害を合併するとされている9).その中で,くも膜下出血の合併頻度は,剖検例で15.3-30%6,8),臨床例では0.6-2%4,5)とされる.しかしその多くは脳内出血に伴ったもので6),脳動脈瘤によるくも膜下出血として発症した例は少なく,われわれが渉猟し得た範囲では20例が報告されているにすぎない1-3,5,7,10,12,13,16-20,22,25,26).今回,われわれは,SLEに合併し,くも膜下出血で発症した脳動脈瘤症例3例の臨床像及びそのうち1例で得られた剖検所見について検討したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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