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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科19巻9号

1991年09月発行

文献概要

症例

正常圧水頭症様病態を合併した脳室内嚢胞の1例

著者: 白川典仁1 向井完爾1 藤沢洋之1 古市将司2

所属機関: 1藤沢脳神経外科病院 2徳島大学脳神経外科

ページ範囲:P.897 - P.902

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I.はじめに
 脳室内嚢胞性疾患はCT scan, MRIが普及し,その発見が容易となった今日でも比較的まれな疾患である.これらの中には腫瘍性病変,炎症あるいは頭部外傷などの発生要因の明らかなものや,developmental anomalyとしてのarachnoid cyst10,13,18,19)やependymal cyst7,8,15,20)などがあげられる.これらarachnoid cystやepen—dymai cystは慢性,増大性に経過し嚢胞上皮が脱落しいわゆるpseudocystとなることがあると言われる5,11).また両者とも一般にspace-occupying lesionとしての性格があり20),脳室の限局性拡大や閉塞性水頭症などがみられる.今回われわれは正常圧水頭症様の病態を合併した右側脳室内pseudocystの1例を経験したが,このような例は比較的稀のようであり,若干の文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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