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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科2巻1号

1974年01月発行

文献概要

症例

Trigeminal Neurinoma—Ganglion typeとRoot type

著者: 宮上光祐1 後藤利和1 菅原武仁1 坪川孝志1 森安信雄1

所属機関: 1日本大学脳神経外科

ページ範囲:P.63 - P.70

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Ⅰ.緒言
 Peet36)によれば,1836年Smithによって初めてGasserian Ganglion Neurinolnaについて検討され,1849年にその報告がなされている,Trigeminal Neurinomaの頻度は,Schisano & Olivecrona38)によると,572例の脳腫瘍例中,0.2%であったと報告し,著者らの現在までの文献を検索した限りでも,自験例を加え,128例の報告がみられ,決してまれな疾患とはいえない.
 Trigeminal Neurinomaは,解剖学的に,テント下で小脳橋角部に位置するTrigeminal Nerve Rootから発生するRoot typeとテント上で,鞍背,ならびに錐体先端のすぐ外側に位置するGanglion Gasseriから発生するGanglion typeに分類される,これらの解剖学的位置関係から,この両者では,腫瘍の伸展,発育方向,すなわち,臨床像上の相違が明らかに認められる.文献上,Glasauerら18)が述べているごとく,大部分はGanglion typeで,中頭蓋窩を主体としたTumorであり,後頭蓋窩に限局するRoot typeは,非常に少ないとされている.しかし,Ganglion typeかRoot typeかによってその治療指針,とくに,手術法が異なるため,術前の充分なる検索と同時に,その的確な診断が重要となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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