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症例
ゴナドトロピン異常高値を示した女児の鞍上部悪性奇形腫—Pubertas praecox,ことに性差についての考察
著者: 森和夫1 岩上馨1 藤田雄三1
所属機関: 1長崎大学脳神経外科
ページ範囲:P.243 - P.248
文献購入ページに移動筆者らは最近,8歳女児のトルコ鞍上部悪性奇形腫例を経験した.腫瘍にはcytotrophoblastと思われる細胞が,更にこの部の電顕的検索で分泌穎粒かとも思われる小顆粒の混在が認められ,尿及び血中のgonadotropinも異常高値を示していたが青春早発症(pubertas praecox,以下PPと略す)は伴っていなかった.剖検所見を含め症例を簡単に報告すると共に,この部腫瘍に伴うPPの発現機序,ことに性差について他の2症例と対比し若干の内分泌学的検討を試みる.
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