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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科2巻3号

1974年03月発行

文献概要

症例

10年を経過した外傷性浅側頭動静脈瘻の1治験例

著者: 木村道生1 古森正興1 河野淳二1 吉永繁彦1 西野康1 豊原弘1

所属機関: 1国立療養所福岡東病院外科

ページ範囲:P.249 - P.252

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Ⅰ.いとぐち
 外傷性動静脈瘻は体表面に近く動静脈が平行して走行する部位に好発する.浅側頭動静脈はその好発部位の一つと考えられる.しかし,外力の強度によっては血管は断裂,動脈瘤形成または動静脈瘻形成など種々の病態をとり,外傷性浅側頭動脈瘤に関しては可成り多くの報告がみられるが,外傷性浅側頭動静脈瘻の報告は少く,Schechter and Gutstein(1970)5)の報告をもとにして文献2),3)を追加すれば25例となり,本邦では倉本ら(1969)4)の第1例日の報告につぎ菅根ら(1971)6)の第2例目の報告があるのみである.
 われわれは外傷後3日目に発生した浅側頭動静脈瘻が10年間放置されていた症例の根治例を経験したので報告する.本例は本邦では第3例目,文献上では28例目の症例と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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