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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科2巻4号

1974年04月発行

文献概要

手術手技

嗅窩部および鞍結節部メニンジオーマの手術

著者: 西村周郎1 端和夫1

所属機関: 1大阪市立大学脳神経外科

ページ範囲:P.283 - P.288

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 嗅窩メニンジオーマと鞍結節部メニンジオーマとは,ともに前頭蓋底の中央部に発生し,原発の個所はわずか2-2.5cm距っているにすぎない.しかし通常は腫瘍の大きさの点で異なるのみならず,前者は一側の嗅覚脱出を初発症状とし,腫瘍が増大し後方に進展し,視神経を圧迫するに至ると,はじめて視力障害をきたすのに反し,後者は通常視力障害を以て発症し,ときに前方に向い増大した場合,後になって嗅覚の障害をきたすなど,症状の点では大いに異なっている.また,視神経,内頸動脈,前大脳動脈との関係は,嗅窩メニンジオーマでは比較的疎であり,手術にさいしての最大の問題は出血であるのに対し,鞍結節メニンジオーマでは,視神経,内頸動脈との関係はより密であり,繊細な手術操作が必要であるなどかなり異なっている.以下著者らの経験をもととし,他の成書を参考にし,これら2つの腫瘍に対する手術々式を記載することとする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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