文献詳細
文献概要
手術手技
小脳・第4脳室腫瘍
著者: 喜多村孝一1
所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科
ページ範囲:P.451 - P.456
文献購入ページに移動さて,後頭蓋窩の腫瘍の手術の場合は大脳表層の腫瘍に立ち向うときのような気安さは許されない.なぜならば脳幹が直接・間接の影響をこうむりvital signの急変をおこしやすいからである.もちろん粗暴な手技はもっての他であるが,脳へら(spatula)の使い方一つにしてもテント上手術の場合と違った慎重さが要求される.また手術操作による脳幹の機能障害をそのごく初期に発見するために,術中は自発呼吸にしておく.当然補助呼吸によって十分な呼吸量を確保しなければならないが調節呼吸にしてはならない.自発呼吸の停止こそもっとも初期のalarmとなるからである.
掲載誌情報