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研究
脳動脈瘤破綻急性期患者重症度の分類法—著者らの12度分類
著者: 宮崎雄二1 末松克美1
所属機関: 1札幌医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.463 - P.468
文献購入ページに移動緒言
脳動脈瘤破綻間歇期における頭蓋内直達手術が安全となった現今においては,脳動脈瘤破綻後間もない急性期症例に対して再破綻来襲を防ぐ目的から頭蓋内直達手術を行なうべく諸家によって努力が払われている.一方,脳動脈瘤破綻急性期手術の予後を左右するものは複雑な頭蓋内状態であり,それらは脳動脈攣縮,脳浮腫,急性水頭症などの綜合である.このため複雑な因子によって形成される患者頭蓋内状態を何らかの方法によって端的に表現しうるならば極めて好都合である.この様な理由から諸家によって脳動脈瘤患者の重症度として種々の分類法や表現法が試みられてきている.しかし,いずれも実地応用にあたって個々の分類にあてはまらない症例が少くないなど多くの不便がある.
著者らは脳動脈瘤自家経験250例の術前状態ならびにそれらに対する頭蓋内直達手術後の経過を詳細に検討したところ,実地臨床上に好都合な患者重症度区分法を作製しえたので報告する.
脳動脈瘤破綻間歇期における頭蓋内直達手術が安全となった現今においては,脳動脈瘤破綻後間もない急性期症例に対して再破綻来襲を防ぐ目的から頭蓋内直達手術を行なうべく諸家によって努力が払われている.一方,脳動脈瘤破綻急性期手術の予後を左右するものは複雑な頭蓋内状態であり,それらは脳動脈攣縮,脳浮腫,急性水頭症などの綜合である.このため複雑な因子によって形成される患者頭蓋内状態を何らかの方法によって端的に表現しうるならば極めて好都合である.この様な理由から諸家によって脳動脈瘤患者の重症度として種々の分類法や表現法が試みられてきている.しかし,いずれも実地応用にあたって個々の分類にあてはまらない症例が少くないなど多くの不便がある.
著者らは脳動脈瘤自家経験250例の術前状態ならびにそれらに対する頭蓋内直達手術後の経過を詳細に検討したところ,実地臨床上に好都合な患者重症度区分法を作製しえたので報告する.
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