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研究
巨大脳底動脈瘤に対する治療的脳底動脈閉塞術—脳血管流体モデルによる血行動態の解析
著者: 長安慎二14 菊池晴彦1 長澤史朗2 大槻宏和3
所属機関: 1京都大学脳神経外科 2大阪医科大学脳神経外科 3大阪府済生会中津病院脳神経外科 4日本橋病院脳神経外科
ページ範囲:P.1161 - P.1167
文献購入ページに移動近年,microsurgeryの発達に伴い,後頭蓋窩の脳動脈瘤に対しても積極的にneck clippingが試みられるようになった21).しかし巨大脳動脈瘤の柄部クリッピングは今なお困難であり,瘤内血栓化を目的とした観血的2,4,5,9,15,19)あるいはバルーンによる1,3,6,7)親動脈の閉塞術が施行されている.これらの治療法により脳虚血が予想される場合には,頭蓋内外バイパス術の併用などが試みられている8).しかしながらこのような主幹動脈閉塞術が行われた場合でも,脳動脈瘤の血栓化が認められない症例も報告されている8,14).
本研究では脳血管流体モデルを用いて,巨大脳動脈瘤に,脳底動脈閉塞術を施行した際の血行動態の変化,とりわけ動脈瘤の血栓化と密接に関係していると考えられる動脈瘤内の血流状態につき検討したので報告する.
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