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研究
部分的脳梁欠損を伴った大脳半球間裂内Choroidal Epithelial Cystの1例—症例および文献的考察
著者: 稲垣裕敬1 黒崎雅道1 堀智勝1 小枝達也2 大浜栄作3
所属機関: 1鳥取大学脳研神経外科 2鳥取大学脳研神経小児科 3鳥取大学脳研脳神経病理
ページ範囲:P.1301 - P.1306
文献購入ページに移動頭蓋内には種々の嚢胞性病変が発生するが単層の上皮細胞が嚢胞壁を形成する場合,従来,その大部分は光顕上ependymal cystあるいは(neuro)epithelial cystと包括的に診断されることが多く,また発生部位によりcolloid cyst, Rathkels cleft cystなどの名称も用いられ,若干の混乱を招いていたと思われる.これら単層の上皮性嚢胞の組織起源は様々であり,電顕による微細構造の検討によりこれらの細胞起源に関する報告がいくつか見られる3,5,7,10,11,13,15,18,20).
今回われわれは大脳半球問裂に発生し,脳梁の部分欠損を伴った多房性の嚢胞であり,詳細な電顕的検索によりchoroidal epithelial cystと診断しえた1乳児例を経験した.症例を呈示するとともにこれら上皮細胞の起源に関して若干の文献的考察を加える.
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