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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科20巻4号

1992年04月発行

文献概要

研究

PVA(Polyvinyl alcohol foam)による髄膜腫塞栓術について

著者: 倉田彰1 三枝宏伊1 大桃丈知1 高野誠1 山崎義租1 常盤嘉一1 入倉克巳1 宮坂佳男1 矢田賢三1 菅信一2

所属機関: 1北里大学脳神経外科 2北里大学放射線科

ページ範囲:P.367 - P.373

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I.はじめに
 大きな,血管に富んだ,髄膜腫に対する術前塞栓術は,術中の出血量を減らし手術を容易に行ううえで,欠くことの出来ない摘出前手術手技である21).特に,外頸動脈枝より豊富な栄養血管の認められる,大きな頭蓋底部例で有効であり,術前血流を断っておかないと摘出が困難である.また,対側の外頸動脈枝からも栄養される,大脳鎌,傍矢状洞部例で有効と報告されている22).一方,塞栓術による重篤な合併症についても,相次いで報告がされてきている14,23,28,29,33).今回,頭蓋底部の巨大髄膜腫4例に対して,PVA及びジェルフォーム細片併用による術前塞栓術を行い良好な結果が得られたので,塞栓術の際の注意点,塞栓物質とその大きさ,合併症についても,検討を加えたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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