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研究
高齢者の急性硬膜下血腫—特に軽微な頭部外傷で発症した症例の検討
著者: 中島裕典1 重森稔1 菊池直美1 菊池泰輔1 落合智1 富田暢1 倉本進腎1 加来信雄2
所属機関: 1久留米大学脳神経外科 2久留米大学救命救急センター
ページ範囲:P.391 - P.397
文献購入ページに移動高齢者の外傷は頻度の上からは若年者に比べて少ない.しかし,平均寿命の延長に伴い次第に人口の高齢化が進行し,高齢者の頭部外傷も増加の傾向にある.高齢者の頭部外傷は,高齢者の特殊性のため,その臨床病態は成人のものとは異なるとされている10,20).従って,高齢者の頭部外傷の治療に際しては,高齢者に特有の生理学的ないし病理学的特殊性をよく認識しておく必要がある.高齢者では精神,身体機能の退化に基づく発症機転によるものが多く,わりあい軽度の外傷でも重症化する症例が多く見られる.今回われわれは,比較的軽微な頭部外傷により発症した高齢者の急性硬膜下血腫について臨床的に検討を加えたので報告する.
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