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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科20巻5号

1992年05月発行

文献概要

研究

クモ膜下出血後のDelayed Ischemic Neurological Deficit(DIND)と脳静脈還流障害との関連性

著者: 宮城潤1 重森稔1 山本文人1 倉本進賢1

所属機関: 1久留米大学脳神経外科

ページ範囲:P.575 - P.581

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I.はじめに
 脳神経外科の弄術に際し脳静脈を温存することの重要性は度々強調されてきた1,2,8,11).しかしその多くは深部病変へ到達する場合,アプローチの近傍にある静脈の保存に関するものである.
 一方,クモ膜下出血に続発するdelayed ischemicneurological deficit(DIND)は,本質的には脳主幹動脈のnarrowingを基盤とするとはいえ,髄液中の血管作動性物質や水頭症などmultifactorialな要素が関与していると考えられている5,16).しかし,クモ膜下出血例のDIND発現に及ぼす脳静脈還流障害の影響について検討した報告は見られない.
 今回,著者らは破裂中大脳動脈瘤によるクモ膜下出血の急性期手術例を対象として,アプローチ側の表在静脈系(特にsulperficial sylvian vein)の還流状態とDIND発現との関連性について検討を行い,興味ある知見を得たので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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