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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科20巻6号

1992年06月発行

文献概要

解剖を中心とした脳神経手術手技

Lipomyelomeningoceleの手術法

著者: 坂本敬三1

所属機関: 1兵庫県立こども病院脳神経外科

ページ範囲:P.635 - P.643

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I.はじめに
 Lipomyelomeningoceleは奇形性病変なので,これに対する根治的治療には手術療法が要求される。しかも症状が一度出現してしまうと手術療法は期待薄であるので,早期の的確な治療が要求される1-4,7,9,11-18).ことに症状は数カ月から数年に渡って緩徐slowlyに潜行性in—sidiousに出現したりするので見逃されやすい13).短脚,小足,内反足,側彎などの骨変形と神経因性膀胱はその典型である.殊に微妙で複雑な排尿排便生幾能を,解剖学的異常構築で異常機能を学習してしまうと,これを正常に矯正することは,全てに発達過程にある幼小児にとってかなりの困難を伴う.それ故にたとえ無症状でも,生後の早い時期に解剖学的正常構造に修復し,正常な機能発達への可能性を促進し,かつ将来の骨変形を子防することが必要である.これがためには初回手術から的確な手術手技を駆使した早期手術が望まれる15,16)
 本稿では,かつて行った病型分類14),について解説し,手術方法については最近数年間行っているZig-Zag椎弓切開法(Zig-Zag laminotomy)の有用性も含め15),病型分類に対応した手術手技についてのコツと注意点にふれ,初回手術が不十分〜不適当なときは再手術が必要になる16,17)ので,これらの予防も含めた閉創時の注意点,術後管理などについて筆者なりの経験を中心に述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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