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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科20巻7号

1992年07月発行

文献概要

研究

Linacを用いたRadiosurgeryの技術の開発

著者: 林久貴1 浅賀昭彦1 作道元威1 星野進1 勝田昭一1 秋根康之2

所属機関: 1国立がんセンター病院放射線治療部 2国立がんセンター病院外来部

ページ範囲:P.769 - P.773

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I.はじめに
 Gamma unit(Gamma knife)は極めて良い線量分布が得られるので,近年多くの人の関心を集めている8).この装置は頭の周りに201個のコバルト60の粒を配置して,頭の中の1点を集中的に照射するもので,これまでは,主として,動静脈奇形などの良性疾患の治療に用いられた.治療の際は,定位脳手術の際に用いられる固定枠を手術で頭に取り付け,一回で大量の照射をする.この方法の難点は,機械の価格が高いこと,Co−60を使う為,数年毎に線源を交換すること,放射線管理が面倒であること等である.われわれは,この難点を解決するために,linear accelerator(linac)を用いてgamma unitと同程度の線量分布が得られることを確認し,これを用いて多数に分割した照射で脳腫瘍を対象に,放射線治療を行う技術を開発した.以下にこの方法の概要を述べると共に,この方法をThomsonら10)にならい,Stereo—tactic Multiple Arc Radiotherapy(SMART)とよぶことを提唱する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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