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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科20巻8号

1992年08月発行

文献概要

脳腫瘍の組織診断アトラス

(23)Germ Cell Tumor

著者: 松谷雅生1 船田信顕2

所属機関: 1東京大学脳神経外科 2都立駒込病院病理科

ページ範囲:P.837 - P.841

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I.はじめに
 Germ cell tumor(胚細胞腫瘍,生殖細胞腫瘍)とは,生殖器(睾丸,卵巣)原発の極めて多彩な組織像を呈する腫瘍群の総称である.これらは,生殖器以外にも体軸正中線上に位置する後腹膜,縦隔,脳などにも好発する(extragonadal germ cell tumor).頭蓋内原発germ celltumorの発生頻度は脳腫瘍全体の3.2%と極めて低い.
 頭蓋内germ cell tumorは,胎児の3胚葉成分をもつ腫瘍(奇形腫)や,受精—着床による組織由来の絨毛上皮腫(choriocarcinoma)が脳に発育する奇妙な腫瘍群である1,2).組織発生論として,全ての腫瘍型がprimordialgerm cellより発生するとするgerm cell theory(一元説)が広く支持されているが,イギリス学派(BritishTesticular Tumor Panel, BTTP)は,germinoma以外をteratomaとして一括する二元説を主張している2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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