icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科20巻8号

1992年08月発行

文献概要

研究

円蓋部開頭—いかにして正確に病変部をlocalizeするか

著者: 池田公1 伊藤薫1 松澤和人1 田中佳1 宮崎喜寛1 山本勇夫1 佐藤修1

所属機関: 1東海大学脳神経外科

ページ範囲:P.875 - P.881

文献購入ページに移動
I.はじめに
 開頭術を計画する場合,まず病変部への最適なac—cessを考え,これにより開頭部位が決定される.前頭側頭開頭等頻度が高くまた頭蓋底に近い部の開頭は,眼窩上縁,頬骨上縁,外耳口等,landmarkが多く比較的容易に正確な開頭が行いうる.円蓋部から接近する病変は,深部の神経膠腫等の病変を除くと髄膜種,転移性脳腫瘍,皮質下血腫等,脳表もしくは脳表に近い部に存在することが多い.脳血管写で所見が乏しい場合は時に病変の正確なlocalizationが難しく,必要充分な開頭を行うのに困難な場合もみられる.頭頂部付近の病変において開頭してみたところ予想した位置からずれていることは誰しも経験することである.Coronal sliceのCT,MRIを行うと,axial scanでは得られなかった切線方向となる頭頂部付近でのsliceより,頭蓋骨とlesionの関係が明らかとなるが,前後方向の同定はそれでも決定し難く,特に緊急例では,locahzationのための時間的余裕が少ない.今回,円蓋部特に頭頂部の病変に主眼を置き,“いかにして必要充分な正確な開頭を行うか”について検討を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら