Neurological Surgery 脳神経外科20巻9号

1992年09月発行

症例

海綿静脈洞症候群と頭蓋骨腫瘤を呈した転移性悪性黒色腫の1例

著者： 野上予人¹ 西嶌美知春¹ 遠藤俊郎¹ 高久晃¹

所属機関： ¹富山医科薬科大学脳神経外科

ページ範囲：P.1017 - P.1020

I．はじめに
　悪性黒色腫で中枢神経系への転移を認める頻度は比較的高いが，その場合にも脳実質への転移が多い^4,5,11）われわれは脳実質内転移を伴わず，海綿静脈洞症候群と頭蓋骨腫瘤を呈して発見された転移性悪性黒色腫の1例を経験したので報告する．