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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科21巻1号

1993年01月発行

文献概要

研究

脳表SEP記録による中心溝の同定—術中モニタリングはどのようにして臨床的に有用となりうるのか?

著者: 関谷徹治1 畑山徹1 岩淵隆1

所属機関: 1弘前大学脳神経外科

ページ範囲:P.19 - P.27

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I.はじめに
 最近では,さまざまな誘発電位を利用した術中モニタリング法が臨床の場で試みられるようになっており,刺激可能な部位はほとんど刺激され尽した感さえある.しかしこれらの術中モニタリング法のすべてについて,その臨床有用性についてのコンセンサスが得られているとは諄いがたい.すなわち,ある術中モニタリング法を実施している施設はその有用性を主張するが,それを実施していない施設に対しては,その主張が説得力も持たないというような状況が起こっている.このような時,術中モニタリングに普遍性と一般性をもたせるためには,真に臨床的に有用な術中モニタリングはどのような条件を満たしているべきかという点を検討しておくことは意義のあることであろう.
 以上のような観点に立って,ここではわれわれが行ってきた脳表SEP記録による中心溝同定の経験を提示し上述の論点に考察を加えた.言い替えれば本研究の目的は,どのような牲格の術中モニタリングが臨床的に有用でないかを明らかにすることであるとも言えよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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