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研究
三叉神経痛に対する神経節ブロック及びMicrovascular Decompressionの長期治療成績
著者: 諏訪英行1 花北順哉1 水野正喜1 名村尚武1 大塚俊之1 朝日稔1 李維平1 近藤明悳2
所属機関: 1静岡県立総合病院脳神経外科 2北野病院脳神経外科
ページ範囲:P.29 - P.36
文献購入ページに移動三叉神経痛の治療法として現在種々の治療法が行われているが,最初に試みられる治療法としてはテグレトールを中心とした薬物療法が主体となる.しかし薬剤の副作用や薬剤耐性例に対しては,次の治療法として経皮的半月神経節ブロックや手術的なmicrovascular decom—pression(以下MVD)などを選択する必要がある.経皮的半月神経神節ブロック法においても,各種薬剤を注入する方法,thermocoagulationによる方法などが報告されている.この内グリセロールによる経皮的半月神経節ブロック(以下GI)は1981年にHakanson18)により初めて記載されて以来広く普及したが,その有効性や再発率の問題が議論されてきた.一方,手術的なMVDによる治療法は,1929年にすでにDandy12)が三叉神経痛の原因として神経に対する血管の圧迫を述べており,1960年代後半になってJannetta20)が手術用顕微鏡の導入と共にMVDを普及させた.これらGI及びMVDはいずれも比較的新しい治療法であり両者を同時期に長期間追跡調査し,比較検討した報告は少ない14,28,38).われわれはこれらの方法で治療した.三叉神経痛患者につき,その治療前の臨床像の検討およびアンケート調査による術後症状の把握を行い,これら治療法の効果を比較検討した.
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