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研究
巨大脳動脈瘤において破裂以外の機序で急激な症状の増悪を来すメカニズム—壁内出血ならびに瘤内血栓化
著者: 安井敏裕1 矢倉久嗣1 小宮山雅樹1 夫由彦1 永田安徳1 田村克彦1
所属機関: 1馬場記念病院脳神経外科
ページ範囲:P.897 - P.901
文献購入ページに移動児玉らが,文献上から渉猟した1023例の集計によると,巨大脳動脈瘤の症状発現機序としてはmass effectによるものが約2/3,クモ膜下出血によるものが約1/3となっており,その他血栓によると思われる虚血症状によるものが散見されている8).今回,著者らは破裂はしておらず広義のmass effectであるが,症状の発現が急激で通常のmass effectによる場合とは異なる発症形式を呈した巨大脳動脈瘤の2症例を経験したのでMR所見を中心に,その発現機序に付いて考察する.
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