Neurological Surgery 脳神経外科21巻10号

1993年10月発行

症例

神経線維腫症徴候を欠く円蓋部富血管性髄膜腫の母娘例

著者： 楮本清史¹ 卯木次郎¹ 安達淳一¹ 根岸俊文¹ 武田文和¹

所属機関： ¹埼玉県立がんセンター脳神経外科

ページ範囲：P.941 - P.946

I．はじめに
　通常，髄膜腫は孤発性に発生するが，Neurofibroma—tosis（以下NFと略す）に合併して家族性に発生する例が知られている．
　われわれは，NFの徴候を欠く母娘に生じた前頭円蓋部の富血管性^5）（angiomatous）髄膜腫を経験したので，文献的考察を含めて報告する．