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症例
Orbitofrontomalar Approachにより全摘出した大脳脚海綿状血管腫
著者: 中瀬裕之1 大西英之1 東保肇1 宮本享1 渡部安晴1 伊東民雄1 山田圭介1 芝元啓治1 唐澤淳1
所属機関: 1大坂脳神経外科病院脳神経外科
ページ範囲:P.163 - P.166
文献購入ページに移動海綿状血管腫は,中枢神経系奇形の5%から13%を占め3,7),一般に頭蓋内出血・けいれん・脳局所症状等で発症する.MRIの導入により無症状で診断される症例がふえているが,自然経過の明らかでない現時点では手術適応に関しても議論の多いところである5).
一方,脳幹部海綿状血管腫の報告は稀であるが,出血にて発症した症候性脳幹部海綿状血管腫は,高率に再出血し死亡率の高いことより,積極的な摘出術の必要性が強調され,直達手術の報告も増加している3,4,6,7,9-15).今回われわれは,Orbitofrontomalar approach(以後,OFM approach)にて全摘し得た大脳脚海綿状血管腫を経験したので,手術術式を中心に報告する.
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