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研究
Single Photon Emission CTによる脳腫瘍血流量の検討
著者: 荒木有三12 今尾幸則1 安藤隆1 坂井昇1 山田弘1
所属機関: 1岐阜大学脳神経外科 2犬山中央病院脳神経外科
ページ範囲:P.227 - P.233
文献購入ページに移動Single photon emission CT(SPECT)で計測される脳腫瘍血流量(TBF, tumor blood flow)は,133Xe吸入法SPECT(Xe-SPECT)においては,腫瘍組織の組織血液分配係数(λ)が不明で固定値を用いるため,計測されたTBF値が真の値を反映していないことが予想される.また,N-isopropyl-p—[123I]iodo amphetamine(IMP)静注法によるSPECT(IMP-SPECT)においては,IMPが腫瘍組織中は,chemical microsphereとして働かず,早期に洗い流されてしまうために,通常の早期画像では正しいTBFを示すとはいい難い.本研究では,脳腫瘍症例83例にSPECTを行い,TBF値と組織型,腫瘍血管数,術中出血程度などとの関連性を検討するとともに,Xe-SPECTやIMP-SPECTで計測されるTBF値の臨床的有用度について考察する.
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