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研究
遷延性意識障害患者に対する頸髄硬膜外電気刺激療法の基礎的,臨床的研究
著者: 桑田俊和1
所属機関: 1和歌山県立医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.325 - P.331
文献購入ページに移動I.はじめに
近年の医療技術の進歩にともない,脳神経外科領域における治癒率,生存率は著しく向上しているが,一方では生存しえても意識障害が遷延していわゆる植物状態となる症例も増加しており,大きな社会問題となっている.このような遷延性意識障害患者の意識を回復させるために,これまでL-DOPAの投与3,5),髄液腔シャント手術11),自家血衝撃注入療法9),脳深部刺激15)などが試みられている.
われわれは,1982年に遷延性意識障害患者に対して頸髄硬膜外電気刺激を試み著効を得たことを報告し10),その後も症例を重ねてきた1).これまでの臨床例の結果から本法の有用性について検討するとともに,本法の作用機序についても動物実験により検討を加える.
近年の医療技術の進歩にともない,脳神経外科領域における治癒率,生存率は著しく向上しているが,一方では生存しえても意識障害が遷延していわゆる植物状態となる症例も増加しており,大きな社会問題となっている.このような遷延性意識障害患者の意識を回復させるために,これまでL-DOPAの投与3,5),髄液腔シャント手術11),自家血衝撃注入療法9),脳深部刺激15)などが試みられている.
われわれは,1982年に遷延性意識障害患者に対して頸髄硬膜外電気刺激を試み著効を得たことを報告し10),その後も症例を重ねてきた1).これまでの臨床例の結果から本法の有用性について検討するとともに,本法の作用機序についても動物実験により検討を加える.
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