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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科21巻4号

1993年04月発行

文献概要

症例

Nail-Gunによる穿通性脳損傷の1例

著者: 渋谷肇12 櫛英彦1 宮城敦1 宮上光祐1 坪川孝志1

所属機関: 1日本大学脳神経外科 2駿河台日本大学病院脳神経外科

ページ範囲:P.373 - P.377

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I.はじめに
 頭蓋内への穿通性損傷の報告は,経鼻的16)あるいは経眼窩的15)なものがほとんどであり,脳内異物も種々のものが報告されている7,15,16).しかし,頭蓋骨を貫通するようなものはGunshot injury7,12)や戦争に関係したものなど特殊なものに限られていた.一方,Nail-gunは建築用の強力な工具として,外国では広く普及している.しかし,Nail-gunの本邦での使用頻度はまだ低く,その性能および危険性については,あまりよく知られていない.したがって,本邦におけるNail-gunによる事故もまだ少なく,散見される程度と考えられる.現在,著者らの調べ得た範た範囲では,Nail-gunによる頭蓋内損傷の報告例は,本邦では文献上まだみられていない.今回著者らは,まれなNail-gunによる頭蓋内損傷の1例を経験したので,その診断,治療法につき,若干の文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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