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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科21巻5号

1993年05月発行

文献概要

研究

高齢者の特発性正常圧水頭症の病態および診断

著者: 田中公人12 米川泰弘1 三宅英則1 小林映1 塚原徹也1 新島京1 緒方伸好1 郭泰彦1 風川清1 竹田誠1 小室太郎1 深尾繁治1

所属機関: 1国立循環器病センター脳神経外科 2三重大学脳神経外科

ページ範囲:P.403 - P.409

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I.はじめに
 痴呆症に対する治療の多くは病態進行の抑制を主目的とする姑息的な内科的治療であるが,正常圧水頭症(NPH)は外科的治療により治癒可能な原因疾患の1つである.くも膜下出血や髄膜炎など原因の明らかなNPHの外科適応は容易であるが,原因不明の高齢者NPHは,診断および手術適応が困難となることが多く,手術の合併症等を考えると外科治療に躊躇することがある.今回,われわれは原因不明の脳室拡大とともにNPH症状をきたした高齢患者全例(11例)に外科的治療を施行し,そのうち10例と高頻度に治療効果を得たが,1例はshuntのpatencyであるにもかかわらず症状の改善は得られなかった。これらの結果より,原因不明の高齢者NPHの病態,診断および治療の問題点について文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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