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研究
巨大な高血圧性脳出血に対する定位的血腫溶解吸引術
著者: 堀本長治1 山鹿誠一1 鳥羽保1 辻村雅樹1
所属機関: 1北九州市立八幡病院脳神経外科
ページ範囲:P.509 - P.512
文献購入ページに移動高血圧性脳出血に対する外科的治療は,従来被殻出血や皮質下出血などを中心に開頭術による血腫除去術が行われてきたが,Backlundら1)によりCT誘導定位脳手術法による脳内血腫除去術が始められ,その有効性と安全性が報告されてくると,視床出血など脳深部の出血も含め多くの高血圧性脳出血に対し定位的な脳内血腫除去術が行われるようになってきた.これは開頭血腫除去術に比較して手術侵襲が少なく,高齢者や重篤な合併症を有する症例に対しても手術が可能であるが6),巨大な血腫や出血が続いている症例では,血腫の除去が不十分となったり,術中における止血が困難となるなどの欠点も見られる.
われわれはこのような進行性の巨大な高血圧性脳出血で,重篤な合併症や高齢のため開頭術による血腫除去が困難な症例に対して,アルフォナード(trimetaphan camsilate)により積極的な降圧をはかり血腫増大の進行を抑えた後,駒井式CT定位脳手術装置を利用してtwo burr holes drainageをおき,血腫腔をウロキナーゼ溶液で灌流しながら血腫を吸引除去し良好な結果を得たので,本法を紹介すると共に手術成績についても報告する.
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