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研究
肺癌脳転移に対するACNU・CDDP動注化学療法—Mannitol動注併用の有無による比較
著者: 岩立康男1 難波宏樹1 三枝敬史1 末吉貫爾1
所属機関: 1千葉県がんセンター脳神経外科
ページ範囲:P.513 - P.518
文献購入ページに移動転移性脳腫瘍に対する治療は,手術と放射線療法が中心であり7,12,13,22),通常の化学療法の効果に関しては否定的な報告が多い4,23,25).脳以外の臓器に原発した癌に対する化学療法はすでに一定の評価を確立しており,脳腫瘍においては血液脳関門(blood-brain barrier:BBB)の存在を中心とした薬剤の組織移行の問題が大きな壁となっていると考えられる4-6,18,23,25).われわれは,転移性脳腫瘍に対しACNUとシスプラチン(CDDP)を用いた動注化学療法を施行してきたが,今回,肺癌脳転移症例に対しBBBを一時的に開く作用があるとされているマンニトール動注2,9,14-16,18,24,26)を併用し,その臨床的効果を検討した.
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