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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科21巻6号

1993年06月発行

文献概要

症例

脳下垂体機能不全にて発症し,画像診断上Germ Cell Tumorを疑わせた頭蓋内原発T細胞型悪性リンパ腫の1例

著者: 松野彰13 橋爪敬三1 都築伸介1 鈴木一成1 柴山英一2 石川英彦2 松谷雅生3

所属機関: 1自衛隊中央病院脳神経外科 2自衛隊中央病院病理 3東京大学脳神経外科

ページ範囲:P.551 - P.555

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I.はじめに
 近年頭蓋内原発悪性リンパ腫の報告は,数多くなされているが,そのなかでも,T細胞型悪性リンパ腫の報告は現在われわれが知り得た限りでは,8例のみである4,712,13,15,21,25).また,本例のように,脳下垂体機能不全で発症した例は,過去に3例の報告があるのみである9,16,17).また,頭蓋内原発悪性リンパ腫は,一般に正中構造物に発生するとされているが,本例のように,松果体部,鞍上部,延髄背側部にあたかもgerm cell tumorの播種の如き像を呈した例は,われわれの知り得た限りでは,過去に報告はない.われわれは,そのような稀有と思われる1例を経験したのでここに報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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