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研究
高齢者重症頭部外傷例の問題点—神経症状,CT所見による分析
著者: 小野純一1 礒部勝見2 渡辺義郎3 山浦晶1
所属機関: 1千葉大学脳神経外科 2君津中央病院脳神経外科 3千葉県救急医療センター脳神経外科
ページ範囲:P.717 - P.721
文献購入ページに移動近年,平均寿命の延長に伴い,高齢者の頭部外傷は増加傾向を示している.また高齢者の頭部外傷は一般に不良な転帰をたどるとされているが,高齢者の定義に関して詳述した報告は認められない.
これまで,著者らは形態学的立場から,頭部外傷,とくに脳実質損傷のCT所見分類を提唱し,多岐にわたる検討11,13-15)を加えてきた.年齢別の検討では40歳を境界として,病態・転帰に明らかな差を認めたため14),今回は40歳以上の重症頭部外傷例における神経症状,CT所見と転帰の関係を検討し,転帰の面からみた高齢者の定義と臨床的問題点について分析したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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