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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科21巻9号

1993年09月発行

文献概要

研究

急性硬膜外血腫の頭蓋内合併外傷についての検討—MRIによる評価

著者: 小松洋治13 松村明1 目黒琴生1 柴田智行1 渋谷文穂1 中田義隆1 能勢忠男2

所属機関: 1筑波メディカルセンター脳神経外科 2築波大学脳神経外科 3県西総合病院脳神経外科

ページ範囲:P.775 - P.780

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I.はじめに
 急性硬膜外血腫(EDH)は,よく経験される外傷性頭蓋内血腫のひとつである.本症はCTにより迅速かつ正確に診断され,適切な治療により,その救命率および神経的機能予後は向上している.しかし,頭蓋内に合併外傷が存在する場合には,それが手術後脳腫脹や外傷後けいれんの原因となることもあり,EDHの治療を行ううえで合併外傷の評価は重要である4,9,11,16,17,19,21).EDHの合併外傷についての従来の検討は,おもにCTを用いてなされたものであるが3-5,17),非出血性病巣の場合にはCTでは描出されないこともあり,合併外傷についての適切な評価のうえで問題も指摘されている5,7,8,10,14,20,22-24)
 われわれは,EDH症例の頭蓋内合併外傷の検索におけるMRIの有用性および問題点を評価することを目的に,臨床経過,CT所見,脳波所見とMRI所見との比較検討を行った.また,急性期症例に適した撮像パラメータ,撮像中のモニタリングおよび呼吸循環管理についての考察も行ったので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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