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症例
広範脳梗塞に対する内減圧術(特に海馬回切除)の経験—外減圧術との比較
著者: 鶴野卓史13 竹田正之1 今泉俊雄1 田之岡篤2
所属機関: 1小樽脳神経外科病院 2札幌医科大学脳神経外科 3大阪市立大学脳神経外科
ページ範囲:P.823 - P.827
文献購入ページに移動内頸動脈や中大脳動脈などの脳主幹動脈閉塞症例では,脳梗塞急性期に高度の脳浮腫をきたし内科的治療のみでは救命できない場合がある.このような症例に対する外科的治療としては外減圧術が行われているが,必ずしも満足すべき結果は得られていない2,3,5,6,8,11-15).その一因として外減圧術が逆に術後脳浮腫を増強させるため,という報告も見られる1,4,7).そこで著者らはこのような例に対して,海馬回切除を含む内減圧術を行い満足すべき結果を得た.外減圧術を行った12例と内減圧術を行った2例の転帰,脳浮腫の増減などを比較検討し,若干の知見を得たので報告する.
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