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研究
Battered Child Syndromeを呈した8剖検例の神経病理学的研究
著者: 志村俊郎1 中沢省三1 高橋弘1 小林士郎1 野手洋治1 鈴木裕子2 向井敏二3 大野曜吉4
所属機関: 1日本医科大学脳神経外科 2帝京大学法医学教室 3東京医科大学法医学教室 4日本医科大学法医学教室
ページ範囲:P.23 - P.28
文献購入ページに移動Battered child syndromeの剖検例の報告は近年本邦においても増加している9).しかしながらこれらの報告の多くは,その直接死因あるいは社会的背景の司法行政の見地からの究明であり23),本症の頭蓋内病変の神経病理学的研究は少ない5,16,20).またこれらの組織学的検索は複数の外傷のメカニズムが加わる重症頭部外傷の発生機序,とりわけ小児の瀰漫性脳損傷の解明に役立つものと思われる10,22).著者らはBattered child sYndromeを呈した8剖検例を集計しその頭蓋内病態の臨床及び神経病理学的検討を行い文献的考察を加え報告する.
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