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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科22巻1号

1994年01月発行

文献概要

症例

Trappingが有効であったHangman's Fractureに伴う椎骨動静脈瘻

著者: 奥地一夫1 藤岡政行1 小延俊文1 藤川朗1 宮本誠司1 森本哲也2 榊寿右2 田岡俊昭3 中川裕之3 岩崎聖3

所属機関: 1奈良県立医科大学救急医学 2奈良県立医科大学脳神経外科 3奈良県立医科大学放射線科

ページ範囲:P.55 - P.59

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I.はじめに
 全ての脊椎骨折のうち約25%が上位頸椎(C1—C3)に関連して発生するとされ15),さらにこの部位には環椎,軸椎といった解剖学的に特殊な骨が存在するため特徴的な骨折が生ずる.前方亜脱臼を伴う軸椎の椎弓根部骨折は絞首刑によって発生するものと類似していることからhangman's fractureと呼ばれ,全脊椎骨折の4-7%を占めると報告されている10,15)
 また,椎骨動静脈瘻は現在まで約100例の報告がなされ1-9,12,13,17),その多くは穿通性損傷を原因としており,hangman's fractureのような鈍的外傷に伴って生じたとする報告は稀である.最近,われわれは環椎骨折および軸椎脱臼骨折にともなう椎骨動静脈瘻を経験し,外科的にtrappingを行い良好な結果を得たので,診断および治療上の問題点を中心に考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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