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症例
MRSAによる頸髄硬膜外膿瘍の1例
著者: 杉本雅史12 玉木紀彦1 長嶋達也1 穀内隆1 冨田洋司1 阪上義雄1
所属機関: 1神戸大学脳神経外科 2神戸大学医学部付属病院脳神経外科
ページ範囲:P.973 - P.976
文献購入ページに移動頸髄硬膜外膿瘍は比較的稀な感染症であるが,その大部分が胸髄に発症し,頸髄に発生するものは非常に少ない.一方メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症は近年増加しており,また多剤耐性の性格を持つため治療困難であり,現在臨床上大きな問題となっている.今回われわれは急性腎不全で発症し,血液透析カテーテルより検出されたMRSAが血行性に頸椎および頸髄硬膜外腔へ波及し,頸髄硬膜外膿瘍を呈したと思われる稀な1症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
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