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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科22巻10号

1994年10月発行

文献概要

症例

鼻性視神経炎の1症例

著者: 草鹿元1 山田武1 篠田宗次1 増沢紀男1

所属機関: 1自治医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.977 - P.981

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I.はじめに
 眼科及び耳鼻咽喉科領域において副鼻腔疾患と視神経障害との因果関係は古くから論じられている.しかしながら脳神経外科領域においては,少なくともわれわれが検索する限り,いわゆる鼻性視神経炎に関する報告は極めて少ない.これは,鼻性視神経炎患者では一般に副鼻腔炎症状が先行したり,視覚異常のみが前面にでることが多いため,耳鼻咽喉科医や眼科医を訪れることが多いためと思われる.しかしながら先行する髄膜炎症状と視覚障害にて発症する例も少なからずあり5),このような場合,脳神経外科を初診する可能性は十分に考えられる.術前診断に苦慮したが,視神経管開放術により著明な視力回復を来たした鼻性視神経炎と思われる1症例を経験したので,発生機序,診断,治療についての文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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