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研究
フィブリン糊スプレーによる髄液漏に対するSealing効果の検討
著者: 寺坂俊介1 沢村豊1 阿部弘1
所属機関: 1北海道大学脳神経外科
ページ範囲:P.1015 - P.1019
文献購入ページに移動脳神経外科の手術におけるフィブリン糊の使用頻度は年々増加傾向にあり,その使用目的は主として髄液漏防止である.実際,硬膜の修復が困難で,術後髄液漏が問題となる経蝶形骨洞手術や後頭蓋窩手術に多用され,その有効性については数多くの報告が認められる1,4,5,7,8,11).しかしながらフィブリン糊が実際どの程度まで,硬膜・くも膜欠損部あるいは縫合部からの髄液漏防止に有用であるかを,詳細に検討した実験報告は未だ認められていない.また,近年,従来の塗布方法である重曹法・二液混合法に加えてスプレー法が開発され,今後その応用範囲はさらに拡大するものと予想される.
われわれは,加圧シリンジとマノメーターを用いた実験系を作製し,(1)フィブリン糊の塗布方法とsealing効果,(2)不全硬膜縫合に対するsealing効果,(3)硬膜欠損部位に対するsealing効果の基礎実験を行ったので報告する.
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