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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科22巻11号

1994年11月発行

文献概要

症例

左前頭葉腫瘍で生じた超皮質性感覚失語

著者: 田中賢1 前島伸一郎1 中井三量1 尾崎文教1 板倉徹1 駒井則彦1 栗山剛2

所属機関: 1和歌山県立医科大学脳神経外科 2和歌山赤十字病院脳神経外科

ページ範囲:P.1049 - P.1052

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I.はじめに
 一般に,左前頭葉損傷では,運動性失語に代表される非流暢型の失語症が出現する6,10,11).すなわち,発話量に乏しく,構音の歪みや韻律の障害,失文法,喚語障害,発話時の努力を特徴とするBroca失語や,有用な自発話が減少しているが,復唱は保たれている超皮質性運動失語などがその代表的なタイプである.一方,左前頭葉損傷で流暢型の失語症を認めたという報告も稀にみられるが4,9),詳細は明らかではない.今回,われわれは左前頭葉の転移性脳腫瘍によって超皮質性感覚失語を呈した1例を報告し,若干の考察を加える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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