文献詳細
文献概要
研究
悪性神経膠腫におけるBrachytherapy後の再発様式の検討
著者: 東久登1 松本健五1 中川実1 小野恭裕1 篠原千恵1 津野和幸1 古田知久1 大本堯史1
所属機関: 1岡山大学医学部脳神経外科
ページ範囲:P.321 - P.326
文献購入ページに移動悪性神経膠腫は種々の積極的な治療にもかかわらず,早晩再発をきたし,患者を死に到らしめる極めて予後不良の疾患であるが,その再発は約80%以上が局所再発であり6,10),本疾患の治療における局所制御の重要性が指摘されている5,19).われわれは1987年より各種の悪性脳腫瘍に対し,192Iridiumを用いた放射線組織内照射(brachytherapy)を施行しており,その有用性を報告してきた9,13,14).しかしながら,症例を重ね,長期経過観察を行っていく中で,本治療により局所再発が減少し,症例全体としては予後の改善を認めたものの,一部に原発巣がよく制御されているにもかかわらず髄腔内播種の形で再発する症例を経験するようになった.今回,この観点からbrachytherapy後の再発様式を検討したので若干の文献的考察を加え報告する.
掲載誌情報