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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科22巻4号

1994年04月発行

文献概要

症例

多発性脳転移をきたした気管支Carcinoid—外科的に全摘しえた症例

著者: 高野尚治1 斎藤元良1 宮坂佳男2 矢田賢三2 大部誠3 高木宏4

所属機関: 1北里研究所メディカルセンター病院脳神経外科 2北里大学脳神経外科 3北里研究所メディカルセンター病院病理 4大和市立病院脳神経外科

ページ範囲:P.343 - P.348

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I.はじめに
 1907年にOberndorferが,小腸腫瘍のなかで癌とは異なって,限局性で粘膜下層に成長するが浸潤傾向はなく,ときに多発性だが転移を来たさず,良性の経過をとる腫瘍を経験し,carcinoidと命名した.好発部位は,胃,虫垂,腸管に多いが,気管支,卵巣,子宮,膀胱などの稀な報告も散見される.本来,発育が緩徐な腫瘍であり,転移は少なく,癌より良性の経過をとるものとされている.本例は頭蓋内(大脳,小脳)に多発性転移を認め,小脳失調症状で発症した気管支原発のcarcinoid tumorであり,原発巣,多発脳転移巣への外科的治療にて腫瘍を摘出し寛解させた稀な症例でありここに報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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