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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科22巻6号

1994年06月発行

文献概要

研究

クモ膜下出血,脳内出血症例における血清Neuron-specific Enolase値についての検討

著者: 黒岩敏彦12 田邊治之1 新井基弘1 太田富雄2

所属機関: 1大阪府三島救命救急センター脳神経外科 2大阪医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.531 - P.535

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I.はじめに
 解糖系酵素の1つであるenolaseは,α,β,γ,という三種類のsubunitからなる二量体で,γ—subunitを有する(αγとγγ)isozymeがneuron-specific enolase(NSE)と呼ばれている.NSEは神経細胞と軸索に局在し11),神経損傷時に髄液中や血液中に逸脱するとされている3,5-7,10,12).しかし,現在では神経芽細胞腫や肺癌などの腫瘍マーカーとして臨床応用されているのみで,中枢神経系の外傷6)や疾患3,5,7)に際しての報告は,散見されるもののいまだ不十分である.今回われわれは,クモ膜下出血症例と脳内出血症例において,血清NSE濃度を測定したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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