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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科22巻6号

1994年06月発行

文献概要

症例

頭蓋底骨折後の再発気脳症の治療に大網移植術を行った1症例

著者: 時吉浩司12 岩田吉一1 水田忠久1 清水洋良1 西岡浩司1

所属機関: 1箕面市立病院脳神経外科 2大阪大学脳神経外科

ページ範囲:P.557 - P.560

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I.はじめに
 気脳症とは頭蓋内腔に空気が進入する病態であり,その多くはクモ膜下腔,硬膜外に生じるが,時として脳実質または脳室内に空気が入ることもある15),その原因としては頭部および顔面の外傷,頭蓋底手術,感染,頭蓋底腫瘍等が報告されているが,頭部外傷が最も多い14).頭部外傷の7.8-13.2%に気脳症がみられ12,17,23),気脳症の74-90%を占めている14,20).緊張性気脳症は,頭蓋内に進入した空気が頭蓋内圧の亢進を来たし,様々の神経症状を示すものであり,その多くは外科的治療を必要とする13)
 われわれは頭蓋底骨折の後遺症として1年後に発症し,繰り返し発症した髄膜炎を伴う難治性緊張性気脳症に対して,有茎大網移植術を行って治癒せしめた症例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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