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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科22巻7号

1994年07月発行

文献概要

研究

髄膜腫のStereotactic Radiosurgery

著者: 木田義久1 小林達也1 田中孝幸1 雄山博文1 岩越孝恭1

所属機関: 1小牧市民病院脳神経外科

ページ範囲:P.621 - P.626

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I.はじめに
 髄膜腫は頭蓋内良性腫瘍の代表で,もっとも頻度の高いものである.その主体となる治療法は手術的摘出にある.しかしながら,しばしば手術的に到達が困難な部位に発育し,あるいは脳幹などのeloquent areaと隣接することもまれではない.また手術後なお残存する腫瘍がみられたり,再発も生ずることも多く,こうした症例の治療法についてはなお論議の多いところである.一般に髄膜腫は放射線治療に対する感受性が低いといわれているが,いくつかの臨床報告では,放射線治療が髄膜腫の再発を防止する効果があると述べている2,3,13,15)
 Stereotactic radiosurgeryは,当初脳動静脈奇形の治療で大きな成果をおさめたが,良性の脳腫瘍,特に聴神経腫瘍に対する有効性が多く報告されている9),髄膜腫に対しても,本治療法が試みられつつあるが6,7,10),その治療成績はいまだ確立されていない.私達は1991年5月にガンマナイフを導入し,各種頭蓋内病変600例以上の治療を完了したが,今回は髄膜腫40例について,その治療結果を報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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