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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科22巻7号

1994年07月発行

文献概要

症例

術後Cisplatin-etoposide併用療法が有効であった大脳基底核部Embryonal Carcinomaの1例

著者: 笹岡保典1 鎌田喜太郎1 中上由美子1 藤本京利1 別所啓伸1 角田茂2 榊寿右2

所属機関: 1奈良県救命救急センター脳神経外科 2奈良県立医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.631 - P.636

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I.はじめに
 頭蓋内原発のgerm cell tumorは,そのほとんどが松果体部や鞍上部に発生し,組織型はgerminomaが多いとされている2,3).今回われわれは,大脳基底核部に発生し,血中および髄液中ともにHCG(human chorionic gonadotropin)とAFP(alpha-fetoprotein)の高値を認め,組織学的にもembryonal carcinomaと診断し,術後cisplatinとetoposideの併用化学療法(PE療法)にて良好な経過が得られた症例を経験した.大脳基底核部に発生したembryonal carcinomaの報告はきわめて少なく1,8,13,15,16),また術後のPE療法についても文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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