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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科22巻9号

1994年09月発行

文献概要

研究

Mitomycin C含有Fibrin Glueによる悪性脳腫瘍の治療—薬物動態,組織変化に関する基礎的研究

著者: 川崎浩遠1 清水隆1 高倉公朋2 梅澤芳美3

所属機関: 1済生会栗橋病院脳神経外科 2東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科 3順天堂大学第2病理

ページ範囲:P.819 - P.825

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I.はじめに
 悪性脳腫瘍の全摘出は難しく,術後に化学療法や放射線治療を併用しても腫瘍は原発巣の周囲に再発することが多い.全身の副作用のために抗癌剤の投与量には限界がある.徐放性抗癌剤を脳腫瘍摘出後にできた死腔に直接投与すると,全身の抗癌剤濃度を高めずに局所での濃度を高めることが期待される.fibrin glueは組織の接着や閉鎖の目的で手術の際に広く用いられている,fibrin glueが脳腫瘍に対する徐放性抗癌剤の基剤となりうるかどうか確かめるために,mitomycin C(MMC)含有fibrin glueからのMMCの徐放について基礎的実験を行い,徐放されたMMC活性の経時的変化を調べた.またMMC含有fibrin glueのマウス脳に対する影響を組織学的に検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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