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症例
後頭部打撲による反衝損傷型前頭部急性硬膜外血腫の1例
著者: 宮崎芳彰1 磯島晃1 竹川充1 阿部聡1 坂井春男1 阿部俊昭1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.917 - P.920
文献購入ページに移動急性硬膜外血腫は,一般に骨折を伴ったcoup injuryとして見られることが多い14).一方で,骨折を伴わない症例が,急性硬膜外血腫全体の11-15%4,9)にも及び,若年層を中心に見られる4,9)ことも事実である.また,両側性急性硬膜外血腫も剖検例の報告で2.4-5.4%5,6,21)に見られたとされ,手術による救命例の報告7,8,20)も散見される.
今回われわれは,左後頭部を打撲,同部位に骨折を認め,右前頭部に急性硬膜外血腫を形成した,稀な1例を経験したので,発生機序を中心に文献的考察を加え報告する.
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