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症例
腹側髄外性発育を呈した脳幹部神経膠腫の1手術例
著者: 須賀俊博1 内田桂太2 香川茂樹3 後藤英雄4 吉岡邦浩5 佐野光彦6
所属機関: 1釜石市民病院脳神経外科 2岩手県立宮古病院脳神経外科 3岩手県立遠野病院脳神経外科 4岩手県立宮古病院放射線科 5せいてつ記念病院放射線科 6盛岡友愛病院神経内科
ページ範囲:P.1037 - P.1042
文献購入ページに移動本来髄内性浸潤を主とする脳幹部gliomaにおいて,側頭葉内側,大脳基底核,視床下部,小脳橋角部,小脳半球第四脳室などへの髄外性進展が知られているものの,そのほとんどは終末像である1,6,9,13).これに対し,病初期より髄内性浸潤よりも髄外性発育を主とする脳幹部gliomaの報告は,非常に少ない3,7,8,13).
今回われわれは,上位脳幹腹側部にて,MRI上脳幹との間にextra-axial signであるlow-intensity bandを有し,ほとんど髄外性に発育した脳幹部astrocytoma grade Ⅲの1例を経験した.このような脳幹腹側髄外発育の例は,文献的にも見出せず,極めて稀と思われたので,報告する.
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